【公開日:2023年7月2日】
ChatGPTは、2022年11月に公開されてから急速にユーザー数を伸ばしているAIを使ったチャットサービスです。その回答可能な領域の広さから、業務に活用できないかと考えている企業は多いのではないでしょうか。
ChatGPTは文章生成が得意で、うまく活用すればビジネスメールを効率的に作成できます。今回の記事では、ChatGPTを活用してメールを作成する際のプロンプトを紹介します。そのまま活用できる内容になっていますので、メール作成を効率化したい方はぜひ参考にしてください。
目次
ChatGPTでメールを作成するにはプロンプトが重要
プロンプトとは、ChatGPTで回答を生成するためにユーザーが入力する文章です。ユーザーが回答を求めてChatGPTへ入力する質問や命令・指示書などは、すべてまとめてプロンプトと呼ばれます。
プロンプトの精度が高くなければ、ChatGPTからの回答が無難なものであったり、期待していたクオリティでなかったりするケースが多くなるでしょう。したがって、ChatGPTには「何を出力してほしいのか」「何を出力してほしくないのか」などの、具体的な条件を指定する必要があります。そうすることで、ユーザーが求めている精度の高い回答を効率的に得られます。
ChatGPTでメール作成をする際の7つのプロンプト例
ChatGPTでメールの本文を作成したいなら、具体的な条件を指定したプロンプトを作る必要があります。ここでは、メール作成のための7つのプロンプト例を紹介します。
請求書を送付するメール
取引先の担当者に、請求書を送付する際のメール本文を、ChatGPTで作成する場合のプロンプトです。
あなたは企業の経理担当者です。以下の情報を元に取引先へのメールを作成してください。
#目的
サービス利用料の請求書の送付#主要な詳細
請求書は2枚添付している
支払い期日は2023年6月30日#希望するアクション
不備があれば連絡がほしい件名:
本文:
[会社名]
[担当者名] 様
{ }
何卒よろしくお願い申し上げます。
[メール署名]
打ち合わせ日程を決めるメール
顧客との次回の打ち合わせ日程を決めるために候補の日時を送る場合、以下のようなプロンプトを入力すればChatGPTでメール本文を作成できます。
あなたは優秀なビジネスマンです。以下の情報を元に取引先へのメールを作成してください。
#目的
打ち合わせの日程調整#主要な詳
サービスに関する打ち合わせがしたい
以下の日程だと打ち合わせが可能・6/14 13:00~
・6/19 10:00~
・6/21 15:00~打ち合わせは1時間ほどを予定
#希望するアクション
提示した候補日の中から選んでほしい件名:
本文:
[会社名]
[担当者名] 様
{ }何卒よろしくお願い申し上げます。
[メール署名]
メールの返信がない場合に再度連絡をするメール
取引先に送ったメールに対していまだに返信がない状況で再度メールを送る場合、以下のプロンプトを入力すればChatGPTでメール作成が可能です。
あなたは優秀なビジネスマンです。以下の情報を元に取引先へのメールを作成してください。
#目的
取引先から返信がなく、メールを再送する
#主要な詳細
6月10日に見積もりに関するメールを送っている
返信がなかったので確認しているかどうか心配している
見積書を再度添付しているので内容を確認してほしい
#希望するアクション
今月中には見積もりに関する返事がほしい件名:
本文:
[会社名]
[担当者名] 様
{ }
何卒よろしくお願い申し上げます。
[メール署名]
既存顧客にセミナーへの勧誘をするメール
既存顧客に対して、次回開催されるセミナーのお知らせをメールで送りたい場合のプロンプトは、以下のとおりです。
あなたは優秀なビジネスマンです。以下の情報を元に取引先へのメールを作成してください。
#目的
セミナーを開催することを伝える
#主要な詳細
7月20日にセミナーを開催する
オンラインでの開催
セミナーの内容は以下
・業務効率化のためのチャットボット活用の重要性
・チャットボット導入で得られる効果
・チャットボットの活用事例
#希望するアクション
参加したい場合は、社名・部署・氏名をこのメールに返信してほしい
#制約条件
セミナー参加のメリットを簡潔に伝える
件名:
本文:
[会社名]
[担当者名] 様
{ }
何卒よろしくお願い申し上げます。
[メール署名]
担当者変更の連絡をするメール
人事異動によって別部署に異動になり、担当者が変更になることを取引先に連絡したいときのプロンプトは、以下のとおりです。
あなたは優秀なビジネスマンです。以下の情報を元に取引先へのメールを作成してください。
#目的
人事異動に伴い担当者が変更になることを伝える
#主要な詳細
自分が今月末付で営業部から別部署に異動になる
後任から後日挨拶のメールをする
後任とともに近々直接挨拶に伺わせてもらいたい
#制約条件
今までの感謝の気持ちを伝える
件名:
本文:
[会社名]
[担当者名] 様
{ }
何卒よろしくお願い申し上げます。
[メール署名]
商品の不備に対して謝罪するメール
取引先に送付した商品に不備があり、メールで謝罪したい場合のプロンプトは以下のとおりです。
あなたは優秀なビジネスマンです。以下の情報を元に取引先へのメールを作成してください。
#目的
商品の不備に対して謝罪する
#主要な詳細
納品した商品の個数に間違いがあった
担当者の発注ミスが原因
不足分をすぐに納品できるよう対応中
今後同じようなことが起こらないよう注意する
#希望するアクション
何か要望や意見があれば教えてほしい
件名:
本文:
[会社名]
[担当者名] 様
{ }
何卒よろしくお願い申し上げます。
[メール署名]
求人応募者に対して履歴書の送付をお願いするメール
自社の求人への応募者に対して、履歴書の送付をお願いするときのプロンプトは、以下のとおりです。
あなたは企業の人事担当者です。以下の情報を元に自社の求人への応募者に対してのお礼と書類送付を依頼するメールを作成してください。
#目的
求人応募者に対してお礼を伝え、履歴書の送付をお願いする
#主要な詳細
営業職の正社員募集への応募に対して感謝を伝える
履歴書と職務経歴書を送付してほしい
送付方法は以下のどちらか
・郵送
・メール
郵送の場合、書類の返却はしない
書類選考の結果は書類到着から1週間ほどで連絡する
件名:
本文:
[応募者名] 様
{ }
何卒よろしくお願い申し上げます。
[メール署名]
ChatGPTのメール作成用プロンプトを作るコツ2選
ChatGPTを活用してメールを作成する際、精度の高い文章を作るにはプロンプトを工夫する必要があります。ここでは、メール作成用のプロンプトを作るコツを紹介します。
目的と内容を明確にする
送るメールの目的や伝えたい内容を明確に設定することで、ChatGPTで質の高いメール文章を作成できます。以下のような項目を、事前に明確にしておくのがおすすめです。
- 誰に対して送るのか
- どのような情報を伝えたいのか
- その人にどのような行動をしてほしいのか
例えば、顧客に対して開催予定のセミナー情報を送る場合は、以下のような設定が考えられます。
- 誰に対して:一度セミナーに参加してくれてからしばらく連絡を取っていない顧客
- 伝える情報:自社のサービスの業務への活用方法に関するセミナーを1ヶ月後に開催する
- 起こしてほしい行動:セミナーに参加してほしい
このように、目的や内容を明確にしてChatGPTにプロンプトを入力することで、精度の高いメール文を生成できます。
人物設定をする
あらかじめ人物設定をしてプロンプトを作成すると、より質の高い内容の作成が可能です。例えば、営業メールを作成したい場合は「あなたは優秀なトップセールスマンです」「商品の魅力を文章で伝えるのが得意なセールスライターです」とプロンプトに入力します。
ほかにも、上司に向けての報告メールを作成したい場合は「あなたは上司から大きな信頼を得ているビジネスマンです」といったようにプロンプトで指示します。具体的にどのような立場の人が作る文章なのかをChatGPTに指示しておくと、その人物に適した内容で文章を生成してくれるため、質の高い結果が出力される可能性が高くなります。
ChatGPTでメール作成をする際の3つの注意点
ChatGPTを活用すれば効率的にメールの作成が可能ですが、正しい使い方をしなければトラブルに発展する可能性もあります。そこで、ChatGPTを使ってメールを作成する際の注意点を3つ紹介します。
個人情報の入力を避ける
ChatGPTは、ユーザーが入力した情報を学習に使います。したがって、会社が持つ個人情報や機密情報を入力した場合、ChatGPTが学習に利用して、別のユーザーへの回答時に情報を使用してしまうおそれがあります。その場合、間接的に情報漏洩が起こり、社内外に大きな損害を与えてしまうでしょう。
情報漏洩のリスクを考えて、メール送信先の会社名や氏名・アドレスなどをChatGPTに入力するのは控えましょう。個人情報は、ChatGPTでメール本文を作成したあと、メール送信時に手動で追記するのをおすすめします。
情報が正しいか確認する
ChatGPTは、学習済みのWeb上の膨大なデータなどを元に回答を生成します。そのため、参考元の情報が間違っていた場合は、間違った回答を生成する可能性があります。
また、ChatGPTは2021年9月までのデータしか学習していないため、回答に古い情報が使用されるケースもあります。ChatGPTを使ってメールを作成する際には、回答が間違っていたり古い情報が入ったりしていないかを確認してから送信しましょう。
最終チェックをしてから送信する
ビジネスメールを作成する際には、相手との関係性に応じて、敬語の使い方や言葉の表現などに注意する必要があります。現在のChatGPTでは、相手の立場や関係性までを考慮した文章作成は不可能です。場合によっては、生成した文章内に相手が不快に思うような表現を使用している可能性もあります。
そのため、ChatGPTが作成した文章に違和感がないかを、メール送信前に必ず確認しましょう。必要に応じて、相手の立場やお互いの関係性に適した言葉に修正してから送信するのがおすすめです。
社内のメールでの問い合わせ対応を効率化するなら「hitobo」におまかせ
メールやチャットで寄せられる社内からの問い合わせに一つひとつ対応している場合、担当者に大きな負担がかかってしまいます。リソースの問題で迅速な問題解決ができず、会社全体の生産性が落ちてしまっているケースもあるでしょう。
チャットボットサービス「hitobo」を使えば、社内問い合わせ業務や、顧客対応を効率化できます。hitoboは、従業員や顧客からの質問に対して、即時に事前にチェック済みの正確な内容の回答が可能です。社内問い合わせ対応では、担当者だけでなく問い合わせた従業員の負担も削減でき、会社全体の生産性向上が期待できます。また、顧客対応の活用では、問題を早く解決できる方法を顧客に提供できることで、自社の効率化とともに顧客の満足度の向上にもつなげられます。
また、ChatGPT APIとの連携によって、チャットボット・FAQシステムが回答するためのQ&Aを自動で作成できます。追加すべきQ&Aも提案してくれるため、労力をかけずにFAQシステムの改善と運用が可能です。
社内の問い合わせ業務をメールやチャットなどで個別に対応している場合は、hitoboによって負担削減が可能です。興味のある企業の担当者さまは、ぜひ以下の資料をご確認ください。
まとめ
プロンプトとは、会話型のAIチャットボット「ChatGPT」で回答を生成するためにユーザーが入力する質問や命令などの文章を指します。ChatGPTで精度の高い回答を得るには、プロンプトの工夫が必要です。
より高い精度の回答を得るには、メールの目的や内容を明確にし、ChatGPTに対して「あなたは◯◯です」と人物設定するのが重要です。また、メール作成にChatGPTを使う際には、情報漏洩の観点から機密情報の入力は避けましょう。出力された文章が間違っている可能性や、メールの送信先に適さない表現を使っている可能性があります。そのため、文章を最終確認して修正したうえで送信することをおすすめします。
社内の問い合わせ対応をメールやチャットで有人対応している場合は、簡単にシステム構築・運用が可能な「hitobo」の導入で業務効率化が実現します。30日間の無料トライアルを実施中なので、ぜひ一度お試しの上、導入をご検討ください。
hitoboは問い合わせ対応履歴からQ&A自動生成。スグにボットに反映可能。
hitoboの場合は、Q&Aを自動生成したあと、そのまま利用中のチャットボットに応答に追加することが可能です。メール、チャット等の問合せ対応履歴(質問や回答の履歴)をアップロードすれば、そこからQ&Aの自動生成が可能です。
以下より、資料のダウンロード及び、問い合わせが可能です。お気軽にご相談いただけたらと思います。