【更新日:2019年5月25日/公開日:2018年4月12日】

チャットボットツールが多すぎて分からない!

企業担当者のための選定チェックポイント(前編)

ここ、1,2年程で自社で一から開発せずともチャットボット活用を開始できるクラウド型サービスの選択肢が増えました。しかしながら、
「そもそも何をもって比較し、検討すればよいか分からない。」
「他社の事例を見ても、自社の業務に役立つか分からない。」
「AIと言っているが具体的に何ができるのか分からない。サービスにより意味する内容が異なっており把握し切れない。」
という声を聞くことも多くなってきました。ここでは、チャットボットの活用を検討している企業の担当者様向けに、導入や比較検討にあたり考えるべきポイントについてまとめました。

目次

【前編】1~3では、選ぶべきサービスの方向性の決め方について解説します。

1.適切なスコープを設定する
      1)チャットボットで何の改善を目指すか?
      2)チャットボット技術について

2.ユーザー利用シーンの明確化
       3)チャット窓口のユーザーの利用起点は?

3.自社の状況に合った運用イメージを持つ
       4)どんな体制における課題を解決しようとしているのか?
       5)運用開始前に必要な作業と、開始後に発生する作業を確認できているか?

【後編】4、5では、上記の方向性をもとに利用サービスを選択する方法について解説します。

4.チャットボットサービスを比較するための視点

5.スモールスタートで進める

1 . 適切なスコープを設定する

1)チャットボットで何の改善を目指すか?

自社としてどんな効果を期待しているでしょうか?
チャットボットを活用できる領域は多岐に渡るため、自社として「何を最優先に」プロジェクトを進めるかについての軸がないと「あれもこれもやりたい」と施策が散漫となります。
また、社内であとから「あれもやらないの?」が多発しないよう、 認識を合わせて進めましょう。
スタート時点で重心を明確にすることにより、サービス選びの方向性やチャットボットのコミュニケーション設計が見えてきます。

コスト削減に主眼を置く場合

(1) よくあるお問い合わせの対応自動化
よくあるお問い合わせの対応を「自動化」することでコスト削減をします。実現性が高く、改善効果を期待してよい課題です。ただし「自動化するために、ものすごく工数がかかる」といった本末転倒の選択をしないよう、チャットボット自体を作る作業量といったコストも含めトータルで考えることが必要です。
社内向けのFAQ対応に利用する場合もあり、総務・人事・労務・採用や情報システム部門、社内スタッフに対する自社製品ヘルプなどに利用するケースがあります。

売上向上に主眼を置く場合

(2) 顧客接点を増やす
チャット窓口を設置することで対応チャネルを増やし、顧客接点を増やします。同時に、チャットボットで24時間365日の応答を可能にし、ユーザーと双方向のやり取りが常に可能なアカウントを、低コストで運用します。特にLINE@やFacebook Messengerの企業アカウントが存在しつつも、「質問をしても返事が返ってこない」、「返信に時間がかかる」などの例はよく見られます。企業側がメッセージをプッシュ配信するだけの一方通行とせずに、顧客接点を質・量ともに増やします。

(3) コンバージョン向上
問合せフォームよりもチャットの方が入力を手軽に感じるといった特性を活かし、資料請求やお問合せ数増などのコンバージョン向上を狙います。チャットボットを利用するかどうか以上に「チャット窓口を置くこと」自体による効果の比重が大きい施策です。

2)チャットボットの技術について

メディアでAIの話題が頻繁に取り上げられるようになり、「勝手に賢くなる」「いい感じになんとかしてくれる」という風潮があります。
企業の経営層においても、期待を膨らませてしまっている場合がありますが「自社にできること、できないこと」、「自社にとってやるべきことと、まだやらないと判断すべきこと」を整理し、現在提供されているソリューションの技術レベルと、その利用に伴い必要となるコスト感(サービス利用料、準備工数など)を関係者に説明できることが重要です。

チャットボットの作成方法「機械学習」「ルールベース」について

チャットボットの作成方法について調べられた方は、ユーザー投稿に対し自動応答を可能にするための方法として、「機械学習の方が良い」という意見と、「ルールベース(シナリオ設計等)の方が良い」という意見の両方を目にされると思います。それぞれの意見の背景として語られやすい、一般的な根拠は以下となります。

機械学習の方が良いという意見の一般的な根拠

  • 人間によるルール作成は作り込んでいくと矛盾が発生し、必ず破綻する
  • カバーできるユーザー投稿の表現パターンの範囲が、人間による条件設定では、手作業から来る限界が発生しやすい
  • 特定のサイトに最適化した学習データを十分に準備できれば、現状、最も精度を発揮できるポテンシャルを持つのは機械学習である

ルールベースの方が良いという意見の一般的な根拠

  • 機械学習はデータ準備など、利用開始までに準備期間が必要となり、すぐに利用開始できないことが多い
  • ユーザーの投稿内容が予測できている場合や分かりやすい傾向がある場合、条件設定を人間が直接した方がすぐ効果が出せる
  • 大半の企業において、機械学習によるメリットを出せるほどのログデータが運用後においても集まらないことも多い

それぞれの「良い」とされる理由は正しいものです。しかし、より有効に働くときの「前提条件」(組織体制、データ整備の状態、解決すべき課題など)が異なっており、万事において有効な方法はまだ無いのが現状です。結局は「自社にとっての最適な選択は何か?」の問いとなります。参考までに課題とそれに対するベターな選択肢の組合せの例を以下に挙げます。

機械学習がベターと思われる例

業務フローが固定化されており、対応についての新たな変更は少ないが規模が大きい現場。数%の精度改善で数百万~数千万のコスト削減インパクトがあり、技術活用の為に一定の規模感で投資を行ったとしても、コスト削減効果により投資分を回収できてしまう規模感。
(注意点:実際には「新たな変更が少ない現場」はあまり存在しないため、ずっと一定規模の工数をかけ、メンテナンスし続けることとなる可能性があります。)

ルールベースがベターと思われる例

あまり分岐や場合分けが発生しないような一本道の単純なフローで業務対応可能で、運用後もほとんど追加や変更を想定しておらず、ルール破綻が発生しないタスクの場合。
(注意点:検討前はフローを書き出す作業自体したことないことも多く、「単純なフローである」と思い込んでいる場合が多いです。実際にフローを書き出してみるとフローの分岐がたくさん発生するということも起こりがちです。)

<各方法における、導入前と運用継続後の比較>

 2 . ユーザー利用シーンの明確化

3)チャット窓口のユーザーの利用起点は?

ユーザーは、何をキッカケに利用し、そこで何がしたいのか?
意外と抜けてしまう観点は、ユーザーが「何をキッカケに」「何を期待して」チャットボットを使うかについて明確な想定をすることです。自社として、ユーザーのどの場面において役立とうとするか?を事前に明確にして進め、リリース後は現実の利用状況に合わせて必要があれば軌道修正をしていくことが望ましいです。

<キッカケの例>

  • Webサイト上でページを巡らずに「ほしい答えががあるか」今すぐ知りたくて試す
  • Webサイト上で「製品・サービスの仕様が分からないので」今すぐ知りたくて試す
  • Webサイト経由でLINEで友達になったとき「自分にとってメリットのある情報あるか」知る
  • 広告、キャンペーン経由でLINEで友達になったとき○○する
  • Webサイト経由でFacebook Messengerを利用したとき○○する
  • Facebookページ経由でFacebook Messengerを利用したとき○○する  等。

3 . 自社の状況に合った運用イメージを持つ

4)どんな体制における課題を解決しようとしているのか?

自社の体制について、例えば、カスタマーサポートチームでチャットボット/チャットサポートツールを導入する場合、1~6人程の体制か、10人前後やそれ以上の体制かによって、より重視すべき点が変わってきます。

1~6人程の場合
チャットボット改善業務や、チャットサポート返信対応などのチャット窓口の役割と、メールサポートや電話サポートなどの役割を兼務で対応することが多く、「”最小労力で”できること」が重視されます。
今まで人が対応していた問い合わせ対応の一部を自動化することにより、問い合わせ1回あたりの対応コストを削減できます。よくある質問の内容は集中していることが多いため、導入するだけで、その後のメンテナンスを頻繁に行わない場合でも効果はあります。しかし、お客様へのご案内内容の変更が頻繁に発生する現場が多い為、導入時および運用時のチャットボットの作成工数を最小化できることが重要です。
また、そもそも自動化による解決に向かない問い合わせ内容については、メールサポートや問い合わせフォームなど、自社で従来行っていたサポート方法で補うことも可能なため、運用体制を変更せずに導入することも可能です。

10人前後やそれ以上
お客様からのお問合せ数が定常的に多い状態で、分業による効率化も出しやすく、例えば、チャットボット改善業務とチャットサポート返信対応についてチャット窓口担当として専任で置くことも検討しやすい体制です。その際は「”属人化”しないこと」を重視すべきです。
1~6人程の体制の場合と同じく、問い合わせ対応の一部を自動化することにより、問い合わせ1回あたりの対応コストを削減できます。
注意点としてチャットボットの改善業務は、ルールベースでも、機械学習でも、どちらの方法をとったとしても、ボットの作成意図やノウハウが担当者の頭の中だけにある「ブラックボックス化」を起こしやすく、「属人化しやすい」面があります。チャットボットの中身が見える化された運用が望ましく、予備知識が無くとも業務を一から引き継ぐことがしやすいツールや方法を選ぶことが重要です。

5)運用開始前に必要な作業と、開始後に発生する作業を確認できているか?

導入時に必要な作業と、運用時に必要な作業は事前に把握しましょう。自社として「得ようとしている成果」と「それに必要な作業量」のバランスをとることが必要です。チャットボットのサービスは、自動化が実現できる一方で、方法の選択を誤ると「得られるメリットに比して、準備作業の方が大きい」アンバランスな状況が発生する可能性があります。また、作業時の負荷に大きく影響があるため、利用する管理画面のUI(ユーザーインターフェース)が使いやすいものを選ぶことも大事です。

<一般的に必要な作業>

【後編】はこちらからご覧になれます。

ぜひ一度「hitobo Q&A」の資料をご覧ください。

現在アディッシュでは「hitobo」を改良した「hitoboQ&A」というチャットボットサービスを提供しています。

 

ユーザーの自己解決を促し、問い合わせ対応業務の軽減が可能です。

 

【特徴①】複雑な設定なし、通常の6分の1以下の労力で構築可能!その日からチャットボットボットが利用できます。

 

【特徴②】表現揺らぎ自動対応機能、チャットログ自動分析による改善提案機能など、自動対応機能が充実!最小限の労力で運用可能です。

 

【特徴③】使いやすい費用感、月額¥39,000~ (2020年1月1日から月額60,000円~)